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#046「時を紡ぐ家」K様邸(岐阜県下呂市)

家が紡いできた趣が、内にも外にも感じられる民家。
そこには人と家のあり方が長きにわたって刻まれていました。
どうしたらそれを壊さずに手を加えられるのか。古民家再生にあたってそれがいちばんの悩みでもあり、楽しみでもありました。

【インタビュアー/馳 純】



シードックホームに決めるまでの経緯と選んだ決め手は?

父で9代。私で10代と、じつに長き年にわたって受け継がれてきた民家は、老朽化のため幾度となく改築を重ねてきました。その分、もとから在るものに新しい物をくわえ、どうやったら今まで以上に愛着がわき、暮らしやすい住まいにできるか。そんな悩みの解決法を提示してくれたのが、シードックホームさんの完成見学会でした。モダンなやさしさを取り入れたデザインが新鮮で、家族全員、「思い出深いわが家の再生」に思いを馳せました。

新築ではなく、なぜ古民家再生リフォームという選択をされたのか?その決め手は?

手斧(ちょうな)の跡が柱に残っているでしょう?どの柱も板戸も長い年月を経た風合いが残っていて、これを失うことは、自分らのご先祖を失うような気がしてね。11代目になる息子も私同様、こうした味わいのある暮らしを強く求めていたのが、再生への決断力になりました。

古民家再生リフォームをして、以前の住まいと大きく間取りが変りましたか?

田舎では祭りの呼び引きに使う二間続きの客間がありますが、そこだけですね、以前と同じ間取りは。ほかはもののみごとに変わりました。玄関の位置を真ん中に移動。さらに10代続いた大黒柱を切断という大胆なシードックホームさんの発想で、自然の光とゆとりのある空間を手に入れることができました。

間取りを変えたことでどんな点が改善されましたか?

北向きの台所や居間は以前と較べようがないくらい、ずいぶんと明るくなりましたね。古民家の趣を残しながら、モダンなやさしさを取り入れるのはもちろんのこと、空間はすべてゆったりとした感じになりました。町家のように柱や梁の組み方を生かした玄関の吹き抜けを眺めていると、心も体ものびやかになります。

以前の住まいと較べ、暮らしの中でわくわくするようなシーンがありますか?

(父)以前は出勤時間が重なる息子と、洗面台の奪い合いから朝が始まりました。これが二人分並んだことで解消されたこと。それと梁がむき出しになった二階の多目的スペースも気に入っています。趣味の釣竿の手入れが気兼ねなくできますから。

(母)二間幅のキッチンと、引き戸(外側)とクローク(内側)が一体化された、多目的収納庫ですね。外から野菜を入れ、内側からは台所の生ゴミを置くといったように使い分けができます。

(息子)再生前とくらべるとわが家は「おしゃれな旅館」という感じです。僕はまだ若いですが、こういった家は好きでよ。

(祖父)カナダ仕様の吹き付け断熱というんですか、あれはいいですね。玄関に入ったとたん、家の中が暖かいんです。

(祖母)掘りごたつ式の居間は居酒屋のようで、どことなくほっとしますね。ここでお友達を呼んでお茶をしたり、おしゃべりしたりと、思っただけで楽しい時間が過ごせそうです。

古民家再生を成し遂げ、よかったと感じる点は?

玄関上の吹き抜けの柱には天照大御神の御神札を祀っています。その裏には御神札の形をした木札をはっているんですが、そこには昭和50年代に改築した棟梁の名前が記されています。そして平成23年、あらたな木札にはシードックさんの名前と棟梁の名前を記させてもらいました。昔の家の造りや古材を受け継ぐことで、あらためて人と家のきずなを再認識しましたね。

工事中のスタッフや職人たちの印象は?

やはり飛騨の人はいいね。正直だし、仕事も一生懸命だし。声をかければどの職人さんも気さくに話してくれて、毎日現場をのぞくのが楽しみでしたね。設計ではシードックホームさんには熱い思いが一貫してあり、細部では意見の違いもありました。こうしたこだわりがあるからこそ、古民家再生術にも設計が生きてくるんでしょうね。

古民家再生を選択肢と考えている方へメッセージをお願いします。

懐かしさだけで古民家を再生するのは大変。基礎はベタ基礎で打ちなおし、床も張り直す。そして柱は増やし、筋い交いなどで補強するなど、耐震対策で洋風建築の新築より費用は思ったよりかかるからです。しかし、できあがった暁には表情豊かな暮らしが約束されるというのが、古民家再生のいいところですね。

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